俺はいわゆる

運動音痴

である。

必ずクラスに一人はいる、

走るのが遅くて

泳ぐのも遅くて

跳び箱させても全く跳べず

鉄棒させても全く回れず

ただ

はぁ・・・・・

と溜息をつくだけの子、

それがまさに俺である。

記憶をたどれば、

幼稚園の頃から周りより運動が苦手だった。

小・中・高校と

体育の時間のたびをかき

はぁと溜息をつき続けてきた。

しかしまぁ、ただ自分が恥をかいているだけのうちはまだいい。

周りの反応も

「あいつってどんくさいなぁ」

程度で済むからである。

新クラスになって数ヶ月も経ち、クラスメートと仲良くなれば

「相変わらずどんくさいなぁ」



運動音痴がキャラクターの一部になってきたりもする。

ところが!

これが、ペア種目だと、そう生易しいことは言っていられなくなる。

テニスをしてもボールに体がついていかず

バドミントンをしてもスマッシュが打てない

といった具合であるから

ペアを組んだ友人が

どんなに奮闘しようとも確実

負け

を重ねることとなる。

そして、当然

「お前のせいだ!」



ペアの怒りをかうのである(汗)。

さらにツライのは

出席番号の都合やクジ引きにより

あまり親しくないクラスメート

とペアを組むことになった時である。

ミスをするたびに

「ゴメンゴメンゴメンっ!」

と謝り倒し

「気にしなくていいよ」

と言ってくれるあまり親しくないペアを前に

あまり親しくもない人に迷惑をかけている

という自己嫌悪

内心怒っているんだろうな・・・・・

という不安に押し流されるのだ。

このように体育の授業には

忌まわしい思い出

ばかりが残っているのだが

大学に入っても体育の授業はある。

しかも、現在の種目は

バドミントン!

というわけで、今日も

「ゴメンゴメンゴメンっ!」

という俺の叫びが体育館に響き

忌まわしい思い出

尽きることなく生み出されていくのである。

あぁ・・・いとはかなし・・・・・。