

病歴
(1)きっかけ
俺が摂食障害(過食症)という厄介な病気にかかったのは、高校1年の頃です。実は俺、中学の頃まで太って
いたんですよ。で、「何とかやせたいなぁ。けど、食べる量を減らすのはいやだし・・・・・。あ、だったら食べた後に
吐けばいいや」と気楽に過食・嘔吐をはじめたのがきっかけ。当時の自分はあくまでダイエット感覚だったのです
が、後から考えると、精神的ストレスも要因の1つだったのでしょうね。高校1年の夏、親と生来初の大ゲンカをし
て以来、心がぎすぎすしていましたから。ちなみにそのケンカ以来、俺はずっと心のどこかで父親との確執を感
じています。
(2)過食・嘔吐の激化
高校1年の頃は、過食症とは言っても、まだ「食べ過ぎた時に吐く」といった程度でした。しかし、次第に深みに
はまっていってしまったのです。食事をしたら、必ず吐かずにはいられないという状態ですね。高校2年の夏頃に
は、もうそんな状態でした。家族でグァムに旅行に行ったのですが、俺の、あまりの異常ぶりに、家族はすごく心
配し、また、怒りました。「せっかく旅行に来ているのに、お前は何でちゃんと食べないんだ!異常だぞ。病院に
行ってこい」と言われ、帰国後すぐに近所の病院へ行かされました。ただ、まだ当時の親は俺がかげで過食・嘔
吐をしていることを知りませんでしたから、精神科ではなく、とりあえず内科へ行かされました。検査結果は、異
常なし。そりゃーそうですよね。一応血液中の栄養バランスも検査されましたが、そちらも特に問題なしでした。
過食・嘔吐なんてしていると、全く栄養を摂取できていないように思われがちですが、意外とそうでもないんで
す。吐ききれずに体内に残った食べ物はもちろん消化・吸収されますし、ある程度はもともとの生命力(若さ?)
でカバーできてしまうようです。肉体自体も、充分な栄養が確保できない状態が続くと、じょじょに省エネ型に変
化してきますしね。そんなわけで、医者に「異常なし」と言われた俺は、やはり、親に隠れてそれ以後も過食・嘔
吐を繰り返していました。
(3)異常を自覚
俺が「今の自分はヤバイ。何とかせねば」と真剣に思い始めたのは、大学に入ってからでした。大学の近くで一
人暮らしをはじめて以来、親の目を心配しなくても良くなったこともあり、1日1回の過食・嘔吐は当たり前になっ
てしまったのです。ひどい時など、1日中部屋にこもって過食・嘔吐を繰り返すだけの日もありました。金も時間も
無駄にして、友人達からも心配されるようになって初めて、俺は自分の状況に気がついたわけです。もちろん自
分の行っている過食・嘔吐というものが変な行為だということはずっと前から自覚していましたし、過食症という
病名も数年前から知っていましたが、「ま、すぐに命が危険になるわけでもないし、治らなくてもいいや」といった
感覚でいたんですねぇ。お気楽バカってやつっすわ(笑)。んで、とりあえず、摂食障害に関する本を読んでみた
り、一部の知人に、自分は過食症だと告白したりしてみました。知人にはもっと驚かれるかと思っていたけど、
意外と反応は軽かったです。どうやらみんな、摂食障害(過食症)と言われてもピンとこないようですね。
(4)医者に相談
摂食障害や精神病について書かかれた本によると、やはり、治療には病院にかかったほうがいいらしい。自分
一人の力で治そうとしてもなかなか難しいようです。なので、とりあえず、大学の保健管理センターの精神科医
に相談してみました。この先生が、自分が想像していたよりもずっと良い先生で、他人には言いにくい心情や親
との確執も全て打ち明けることができました。その先生もいろいろな話をしてくれましたが、結果的には、どこか
専門の病院にかかったほうがいいということでした。大学では、薬の処方もできないらしいですから。その先生
がいる病院(←この先生は、日によって大学で勤務していたり病院で勤務していたりする)にしようかとも思った
けれど、少し遠いので断念。結局、うちからバスで20分ぐらいのところにあるメンタルクリニックに紹介状を書い
てもらいました。
(5)初通院
大学の保健管理センターの先生に、近くのメンタルクリニックへの紹介状を書いてはもらったものの、その後一ヶ
月ほどは病院に行くこともなく、それまで通り過食・嘔吐を繰り返していました。本当は早く病院へ行きたかった
のですが、心配だったのは金銭面。何しろ、毎日過食のために膨大な食費を使っているわけですからねぇ。万
年金欠状態なわけですよ。診療費や薬代がいくらかかるか不安で不安でなかなか病院に行けなかったわけで
す。しかし、そんなある日、たまたま見ていた精神病に関するウェブサイトで「通院医療費公費負担制度」なるも
のを知ることに。これは、精神病の通院医療費の95パーセントを、公費で負担してくれるという制度です。さら
に、残りの5パーセントも、住んでいる市区町村が負担してくれることが多いとのこと。まさかこんなありがたい制
度があったとは〜☆もちろん、この制度を知った数日後には、紹介状を持ってメンタルクリニックへと駆け込みま
した。カウンセリングや精神分析でもされるのかと思っていたら、診察は意外とあっさり終わってしまいました。
俺がしばらく話をした後、とりあえず薬を飲んでみてくださいと言われて薬を処方してもらっただけ。うーん・・・こっ
ちからカウンセリングなんかを申し出たほうがよかったのかなぁ。あんまり自分のペースで診察・治療をすすめる
医者も「患者の意思を無視している」と批判の対象になったりしますからねぇ。ま、そんなわけで、とりあえず処
方してもらった薬を飲みながら様子を見ることになりました。薬は、デプロメールという抗うつ剤です。
※通院医療費公費負担制度は、申請してから適用されるまである程度(1か月ぐらい?)時間がかかるので、
注意が必要です。
(6)現在の状況
摂食障害に関する本に、専門医による治療について書かれていたため、俺は病院に行こうと思ったわけです
が、その本には「家族とともに治療をすすめることが必要」とも書かれていました。そこで、ある日、思いきって自
分が摂食障害であることを両親に告げたのですが・・・・・。俺の場合、家族とともに治療ということは不可能だと
思い知ることになりました。父親からは「医者や薬に頼っているようじゃ治るはずがない。ようは心のもち方次第
なんだ。お前自身が本気で治そうと思えば治る。他人に頼るな」と一蹴され、母親は、心配はしてくれるものの、
あまり本音で相談をすると「何で私の気持ちも考えずそんなことを言うの。そんなことを言われて私がどんな気持
ちになると思う?」と泣いてしまうのです・・・・・。ま、相談する前からそうなりそうな予感はしていましたが。どう
やら俺は、家族の手を借りずにこの病気を治さなければいけないようです。そんなわけで、いつの日かこの病気
を治せると信じて、今日も俺は生きています。 |


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