摂食障害とは?

摂食障害とは、神経性食欲不振症(通称「拒食症」)と神経性過食症(通称「過食症」)の総称です。
簡単に言ってしまえば、拒食症とは物を食べられなくなってしまう病気、過食症とは食べることを抑制できない病
気です。
一見、この2つは正反対の病気のようですが、実は表裏一体だと言われています。
その証拠に、拒食症と過食症を行ったり来たりしている摂食障害者は少なくありません。

この病気に陥るきっかけは、多くの場合ダイエットです。
しかし、決して「行き過ぎたダイエット」で片付けられる病気ではありません。
また、飢餓に苦しむ国の例を出して「単なる甘えだ」という人もいますが、それも正しい認識とは言えません。
この病気の患者のこころには、もっともっと深くて重くて厄介な原因が潜んでいるのです。
摂食障害は、うつ病や統合失調症などと同じ「こころの病気」の1つなのです。

心の病気の専門書に書かれていたこの病気の診断基準は次の通りです。
※診断基準は書かれている本によってイロイロなので、この基準はあくまで一例です

<過食症>
☆食べるのがやめられず、短時間に大量の食物をとる行為を定期的に繰り返す
☆絶食、嘔吐、下剤、食欲減退剤、利尿剤などのうち、1つ以上の方法で太るのを避けようとする
☆肥満を恐怖し、不適切な激しい体重制限を課す

<拒食症>
☆標準体重の85パーセント以下、成長期にあっては本来あるべき体重増加がみられない場合
☆「太る食べ物」を避け、嘔吐、激しい運動、下剤、食欲減退剤、利尿剤などのうち、1つ以上を用いて体重を減
 らす
☆肥満を恐怖し、「太っている」と思い込む
☆無月経(女性)、性欲・性的能力の減退(男性)